普段パーソナルトレーニングにおいてたくさんの方々をご指導させていただいておりますが、トレーニング前のカウンセリングでよく耳にすることがあります。「なかなか成果が出ないの…。」このようなことを良くおっしゃっているお客様が多いです。「どのくらい通われていますか」と聞くと、「○年です」と答えられます。はっきりと申しますが、1年以上で何も変わらないというのは明らかに根本的にやり方が間違っております。それに気づかないとその先何年筋トレを行っても成果は変わらないままです。今回は何年もやっても結果が変わらない人の原因を紹介させていただきます。逆にこのすべての原因が当てはまっていない人は筋肉は必ずついています。
では早速見ていきましょう。
原因4位:筋トレの○○○○が少ない
何年たっても筋トレの結果が出ない人の原因第4位は 筋トレの頻度 が少ないのです。
頻度というのは、トレーニングをする日数を表しております。なぜ頻度が少ないといけないのかを簡単に説明させていただくために、筋肉の特性を説明させていただきます。
筋肉とは筋トレをして筋肉を壊し、食事と休養で筋肉を前回よりパワーアップさせる仕組みがあるのです。これは、筋肉が筋トレに耐えられるよう進化する過程です。しかし、筋肉は使わないと衰えていってしまうのも事実です。せっかく筋トレに耐えられるよう筋肉がついても、その筋トレを全然行わないと筋肉は筋トレに耐えるために必要な筋肉はもう必要ないと認識し、分解してしまうのです。下の図を見て見てみましょう。

※曲線が上に上がっているのは筋トレをしたからだと仮定します
日常生活に耐えられる筋肉がもともと備わっていますが、筋トレをするとさらに強い負荷に耐えられる筋肉にパワーアップします。しかし、筋トレのような強い負荷がないと筋肉は元の日常生活で耐えられる筋肉に戻ってしまいます。そして、さらに家でゴロゴロした生活をして全然体を動かさないと、日常生活に必要な筋肉も落ちてしまい、さらに弱い筋肉になってしまうのです。
ようするにこの図からわかる通り、筋トレの期間を空けすぎてしまうと筋肉は元の状態に戻り、筋トレの意味がなくなってしまうのです。この空けていい期間というのは人それぞれであり、1週間開けても全然平気な人もいれば、1週間開けると1週間前に戻ってしまう人もいます。
これを読んで当たり前だと感じる人もいるかもしれませんが、案外実行できていない人や本当に理解できていない人が多いのです。
原因3位:筋肉への○○が足りていない
何年たっても筋トレの結果が出ない人の原因第3位は 筋肉への負荷が足りていない のです。
まず初めにトレーナーの教科書で大体1番最初に習うトレーニングの原理「過負荷の原理」というものをご紹介させていただきます。
過負荷の原理というものは、筋肉は慣れていない負荷をかけないと成長しませんよという意味があります。例えば、スクワットを10回×3セット行ったとします。最初の頃はこの10回×3セットを耐えられるよう筋肉は成長しようとします。何週間後、この10回×3セットを筋肉が耐えれるようになったとします。この耐えられるようになった筋肉に同じように10回×3セットスクワットしてもこれ以上は成長しないということです。10回×3セットの負荷に耐えられるようになったのなら今度は15回×3セットにしたり、おもりを担いだスクワット10回×3セット行ったりして負荷を大きくしなければなりません。
また、どのくらいの負荷が自分に適しているのか知りたい方は下に表があるのでそちらをご参照ください。この重さというのは、ダンベルやバーベル、マシーンなどの負荷を調節するものになります。
筋肉を大きくさせたい | ギリギリ持ち上がる重さで 8~12回 | 3~5セット |
筋力をつけたい | ギリギリ持ち上がる重さで 1~6回 | 3~5セット |
筋肉の持久力をつけたい | ギリギリ持ち上がる重さで 10~25回 | 3~5セット |
素早く大きい力を出せるようになりたい | ギリギリ12回持ち上がる重さで 3~6回素早く行う | 3~5セット |
原因2位○○○が足りていない
何年たっても筋トレの結果が出ない人の原因第2位は 食事量が足りていない のです。
食事というものは筋肉を増やすのにはとても重要なものとなっており、食事量が一定の量を満たしていないと筋肉量は向上しません。理由としては2つあります。

1つ目の理由は、人はエネルギーを摂取して、その摂取したエネルギーを消費して生きています。しかし、消費カロリーが摂取カロリーを大幅に上回っていると、人はエネルギーを補給しようとして筋肉や脂肪の分解を行い、エネルギーを作り出し補給するからです。せっかく鍛えた筋肉も減少してしまうのです。
※上のグラフと下のグラフ同士は無関係です。

2つ目の理由は、おそらく皆さんはタンパク質が筋肉の材料になることは知っている人もいると思います。プロテインなどを飲み、タンパク質を補給する。ここまでは間違いじゃありません。しかし、タンパク質以外にしっかりとエネルギーを摂取しないとせっかく摂ったタンパク質が筋肉の材料にならず、エネルギーとなってしまうのです。=筋トレで筋肉を壊しても修復するタンパク質が足りなくなるということです。
「しっかりご飯を食べて、エネルギーを十分満たして、タンパク質を摂取する」この流れを行わないと筋トレをしても筋肉は絶対についてこないのです。
原因1位○○○が強すぎる

何年たっても筋トレの結果が出ない人の原因第1位は こだわりが強すぎる のです。
最近ではYouTubeやInstagramなどのSNSで様々なトレーニングを見つけることが可能になりました。しかし、それらに発信される多くのトレーニングというのは自己流のトレーニングが多いのです。自己流トレーニングを真似するのはとてもリスキーなものです。というのも、例えばSNSにおいて痩せるトレーニングを投稿したいとします。そこで1番痩せるのはランニングなので、「ランニングをしましょう」と投稿したとします。さて、みなさんは見てくれるでしょうか。おそらく答えはNoでしょう。普通のトレーニングだとみんな見てくれないから皆さんは少し変わったトレーニングを投稿します。これらの自己流のトレーニングは必ずしも結果が保証されているわけではありません。中には怪我をしやすくなるトレーニングもあります。
逆に、有名なトレーニング「ベンチプレス」や「スクワット」は実際に結果が出たという論文が出されています。そして実際行い結果が出た人が多いから、これらのトレーニングは有名になったのです。
つまり何が言いたいかというと、本当に結果を出したいのであればSNSなどで得られる変わったトレーニングより、胸を鍛えたいなら「ベンチプレス」「腕立て」下半身を鍛えたいなら「スクワット」「レッグプレス」痩せたいなら「ランニング」など有名なトレーニングを行う必要があるのです。
まとめ
・筋トレの頻度が少ないと効果は出ない
・筋トレの負荷が低いと効果は出ない
・食事量が足りていないと効果は出ない
・効果を出したいならメジャーなトレーニングを行う
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