筋トレとランニングを両立して行っても良いの?生理学的に考える

筋トレ

筋トレを行っている方で、ランニングなどの有酸素運動を行うと筋肉が落ちていってしまうと聞いたことがあると思います。筋肉と体力をどちらもつけたいけど、筋肉が落ちてしまうのならランニングを行うのに抵抗を感じてしまいますよね。実際に、筋トレとランニングを同時に行うと、筋肉は落ちてしまうのか。それとも落ちずに筋トレの効果とランニングの効果をどちらも得ることが出来るのか。この章では、これらのことをランニングと筋トレ効果のメカニズムを通じて生理学的に分析して解説させていただきます。

この記事を書いた人 モリキン

<資格・履歴>

・NSCA CPT(アメリカトレーナー資格)

・サッカー・ラグビー・野球・テニス・スポーツジムにてトレーナー活動

・普段は論文と参考書に埋もれてます📚

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筋トレをして筋肉がつくメカニズム

筋トレは筋肉の繊維を破壊し、食事から摂取した栄養素が筋肉を大きくしてくれます。この時、体が必要とするタンパク質の量であったり、カロリーを摂取しないと、筋肉は大きくならず、筋繊維の修復力も落ちてしまいます。

=筋トレをして、筋肉を増やすには規定量のタンパク質とカロリーが必要になるということが分かります。

また、筋トレ経験が長い方や、筋肉量が多い方は、筋肉を増やすには自分の消費カロリーよりも多くのカロリーを摂取しないと筋肉の成長は停滞してしまいます。つまり、筋トレ歴が長い人は、カロリーオーバーをして、太りながら筋肉も増えていくというのが理想形なのです。

詳しくはこちらの記事から↓

ランニングの脂肪燃焼のメカニズム

ランニングは一般的に認識されている”体力”が向上します。そして、ランニングというのは強度が低く、時間が長いトレーニングなので、代謝量が上がりやすいトレーニングでもあります。代謝量が上がると、その分1日の消費カロリーは多くなるので、消費カロリーが摂取カロリーを上回ることがあります。そうすると、脂肪燃焼の割合が大きくなり、痩せていき、痩せていくということはほんの少し筋肉量も落ちていってしまいます。

=ランニングをすると、消費カロリーが摂取カロリーより多くなり脂肪燃焼と筋肉の減少が起きます。

ランニングと筋トレを同時に行うとどうなるのか

では、本題のランニングと筋トレを両立して行い、どちらも効果を出すことは可能なのかということですが、

先ほどの筋トレとランニングの効果のメカニズムを考えると、ランニングと筋トレの両立は「筋肉量の減少が起きてしまう」と考えることが出来ます。

話を整理すると、筋肉はカロリーオーバーをしないと増えていかないと先ほど述べました。そして、ランニングはカロリーオーバーの逆で摂取カロリーが不足している状態です。当然、摂取カロリーが不足している状態は脂肪も落ちますし、筋肉量も少し落ちていってしまうので筋トレ効果は出るどころか、筋トレの逆効果になってしまうのです。しかし、体力の方は順調に伸びていくと多くの研究では報告されています。

カロリーオーバー

「じゃあ、ご飯たくさん食べて摂取カロリーが上回っている状態なら大丈夫?」と気になるところですが、これもそううまくはいきません。

筋肉はカロリー以外にもタンパク質も重要になってきます。そして、筋トレとランニングを同時進行してしまうと、せっかく摂取したタンパク質やカロリーというのは筋肉の修復より、ランニングのエネルギー補給に回されてしまうのです。なので、筋肉の修復材料が少なくなり、筋肉の成長はあまり見られなくなってしまいます。また実際に、ランニングと筋トレの両立を行った実験では、筋肉量は変わらず、体力だけ向上したという結果が報告されています。

これらのことから、筋トレとランニングをすると筋肉は減少するか、成長が停滞するかのどちらかになってしまうということがわかります。

まとめ

筋トレとランニングをどちらも行ってしまうと、筋トレの効果は停滞するか、逆効果になってしまうかのどちらかになってしまいます。しかし、ランニング自体の効果である「体力の向上」や「体脂肪の減少」は期待できます。自分は筋肉量を向上させたいのか、それとも痩せたいのか、体力をつけたいのかまずはどちらかに的を絞り行っていきましょう。

実際に筋トレとランニングを両立させる方法は難しいですが、あるはあります。その内容で一つの記事が書けてしまうので近日公開させていただきます!

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