激しい筋トレ後というのは、筋肉痛がひどく普通に生活するのが大変ですよね。しかし、動けないくらい痛いというわけではないので何か程よい痛みにも感じます。さて、そんな筋肉痛ですが、どうしても早く引いてほしいという時はありますよね。例えば、次の日筋トレをする予定なのに、まだ筋肉痛が引いていなかったり、次の日試合だけど痛みが引きそうになかったりと。そんな中で、筋肉痛を速く治そうとするために、いつもよりプロテインを多く飲んだり、飲む回数を多くしたりすることがあると思いますが、本当にそれで筋肉痛は速く引くのでしょうか。先に言うと答えは「No」です。
今回は、筋肉痛の際、プロテインを飲むとどうなるかという議題を踏まえて、筋肉痛のメカニズム、プロテインの効果、筋肉痛を速く治す方法を簡単に紹介させていただきます。
この記事を書いた人 モリキン

<資格・経歴>
・NSCA CPT(アメリカトレーナー資格)
・サッカー・ラグビー・野球・テニス・スポーツジムにてトレーナー活動
普段は論文と参考書に埋もれています📚
他にもこんな記事に興味ありませんか?
筋肉痛の際、プロテインを飲むとどうなるのか

筋肉痛が起きたとき、プロテインを飲むとただ筋肉が増えやすくなるか、太りやすくなるどちらか起きる可能性があります。
<筋肉が増えやすくなる理由>
プロテインは筋トレ直後、就寝前、起床時に飲むと良いと言われることがありますが、1番大切なことは、体内の※アミノ酸濃度を保つことが重要になっているのです。アミノ酸濃度を保つことで、筋肉の生成が促進され、筋肉が作られやすくなるのです。つまり、プロテイン摂取量が増えるとアミノ酸濃度が高くなり、筋肉が作られやすくなる可能性があります。
※アミノ酸…タンパク質を分解した栄養素
<脂肪が増えやすくなる理由>
筋肉を増やすにはアミノ酸濃度を保つことが重要だと述べましたが、これは体内にアミノ酸が多すぎてもいけないということです。どうしても筋肉を増やすために、たくさんのプロテインを摂取しがちですが、アミノ酸濃度が一定数超えると、せっかく摂取したプロテインが脂肪に回されやすくなるのです。つまり、脂肪が増えやすくなるということに繋がるのです。
以上のことから、筋肉痛が来てプロテインを飲んでも、その人の体内のアミノ酸濃度次第で筋肉がつきやすくなるのか、脂肪が増えてしまうのか変わってくるということです。
しかし、なぜ筋肉痛を和らげる効果はないのでしょうか。次にプロテインの効果と筋肉痛のメカニズムを踏まえて解説させていただきます。
プロテインとは本来どのような効果があるのか

プロテインは筋肉痛改善薬でもなければ、筋肉を増やす薬でもありません。プロテインはただのタンパク質とタンパク質の吸収を早くする物質などが含まれている飲み物です。
よく筋肉を修復したり、増強するものだと勘違いされる方が多いですが、ニュアンス的には間違いではありません。
筋トレをして筋肉の繊維を破壊する→体が筋肉の修復作用を開始する
この流れにおいてタンパク質がが不足していると、修復の材料が足りないので筋肉の修復時間は長くなります。筋肉の修復が長引かないようにタンパク質を補給するという考えは良いですが、飲めば飲むほど筋肉の修復する時間が速くなるわけではなく、もちろん筋肉を修復するためのタンパクが体内に十分に備わっていれば、プロテインを飲んでも効果はなく、太りやすくなってしまうということです。
なので、筋肉の修復を早くし、筋肉痛を早く治すというよりは、筋肉の修復が長引かないようにするために摂取することが正しいニュアンスです。それが筋肉痛に対するプロテイン摂取の効果です。
筋肉痛とはどういうメカニズムなのか

筋肉痛の種類には2種類あります。
トレーニング後1~2日ほど遅れてくる
トレーニング・運動中・運動後痛みが出る
<トレーニング後1~2日ほど遅れてくる>-遅発性筋痛-
みなさんが筋トレの次の日とかに経験するのは主にこちらですね。この原因としては、筋肉の繊維や周りの繊維が損傷をして神経を刺激し痛みを引き起こすことが原因だと言われています。筋肉の繊維が完全修復するまでに3日かかると言われていますが、筋肉痛は1日後に来て、3日続くこともあります。なので、神経が刺激され痛みが出るタイミングというのは筋肉の繊維が損傷したらすぐに来るいうわけでもなく、また、筋肉の繊維が修復したらすぐ痛みが引くというわけではないんですね。
<トレーニング・運動中・運動後に痛みが出る>
こちらは筋肉が張っているなどと表現することも多いですね。原因としてはトレーニングや運動により、エネルギー代謝が促進されてその代償で血管内に老廃物が増えていきます。老廃物が溜まっていくと筋肉内のphが下がり、神経を刺激し痛みを発生させるのです。
筋肉痛を速く治すには

筋肉痛を速く治すには、守るべきことが2つあります。
1.タンパク質・炭水化物の摂取を怠らない
2.水分の摂取を怠らない
<タンパク質・炭水化物の摂取を怠らない>
先ほども簡単に述べましたが、筋肉の修復材料であるタンパク質を切らしてしまうと、修復時間も遅くなるので、タンパク質の摂取は減らさないようにしましょう。また、炭水化物などの栄養素は、筋肉を修復するためのエネルギーとなるものでもあるので、こちらも摂取を怠らないようにしましょう。
<水分の摂取を怠らない>
ある実験で、水分の摂取を控えめにすると筋肉痛というのは長引くという結果がありました。おそらく細胞間の神経伝達に関与するからではないかと思いますが、理由は定かではありません。しかし、こういう結果が出るということは、水分が何かしら筋肉痛と関係があるのということなので、、水分は1日2~3L摂取するようにしましょう。
まとめ
筋肉痛の際、プロテインを多く摂取したら筋肉痛が早く改善されるというわけではありません。しかし、体内のタンパク質や炭水化物といった栄養素が少ない方は、筋肉痛が長引く可能性があるのでプロテインを飲むことをおすすめします!しかし、普段からタンパク質や炭水化物を十分に摂取している方であれば、筋肉痛だからと言ってプロテインを多く摂取してしまうと逆に太ってしまう可能性があるので気をつけましょう。水分摂取量が少ないと筋肉痛が長引くという研究結果が多数存在するので、しっかりと水分も摂取するようになりましょう!
この方が書いた記事もお勧めです!
コメント